• 2024年10月19日(土)公開

    ライナー・ヴェルナー・
     ファスビンダー傑作選2024

    描かれる舞台や背景は異なるものの、浮き彫りとなるテーマは古びることはなく、ファスビンダーの映画は今も<現実>だ。その強烈かつ複雑な魅力に満ちた、珠玉の3作品をぜひ劇場で。
    公式HP
    https://fassbinder-ff.jp/
    上映時間

    10月19日(土)
    12:40 リリー・マルレーン/ 15:00 エフィ・ブリースト

    10月20日(日)
    12:40 自由の暴力/ 15:10 リリー・マルレーン

    10月21日(月)
    12:40 エフィ・ブリースト/ 15:20 自由の暴力

    10月23日(水)
    12:40 リリー・マルレーン/ 15:00 エフィ・ブリースト

    10月24日(木)
    12:40 自由の暴力/ 15:10 リリー・マルレーン

    10月25日(金)
    12:40 エフィ・ブリースト/ 15:20 自由の暴力

    10月26日(土)
    19:00 リリー・マルレーン

    10月27日(日)
    19:00 エフィ・ブリースト

    10月28日(月)
    19:00 自由の暴力

    10月30日(水)
    19:00 リリー・マルレーン

    10月31日(木)
    19:00 エフィ・ブリースト

    11月1日(金)
    19:00 自由の暴力

    特別鑑賞券
    (10/18(金)まで販売) 一般(3作品) 3600円(当館窓口にて限定販売)

    当日券(1作品)
    一般 1800円 大学生 1400円 中高生以下 1000円 シニア(60歳以上) 1300円 障がい者1100円 会員 1400円 学生・シニア会員 1100円
37年の短い生涯で40本以上もの作品を手がけたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。過激に挑発的に人間や世界のあり様を描き、現在もフランソワ・オゾンはじめ多くの映画作家に影響を与える希代の天才監督。そんなファスビンダーの傑作3本が劇場公開決定。19世紀ドイツの作家テオドール・フォンターネの小説の映像化で日本初公開となる『エフィ・ブリースト』、ファスビンダー美学の極致とも言える重要作『自由の暴力』(『自由の代償』より改題)、そして実在の女性歌手の半生に迫る大作『リリー・マルレーン 4Kデジタルリマスター版』。社会が生み出したシステムに抗いながらも押しつぶされていく個人の姿。恋人や家族間でさえ生じる抑圧や力関係。それでもなお、求めてやまない絶対的な愛やその先の死──。いずれも40年以上前につくられ、描かれる舞台や背景は異なるものの、浮き彫りとなるテーマは古びることはなく、ファスビンダーの映画は今も<現実>だ。その強烈かつ複雑な魅力に満ちた、珠玉の3作品をぜひ劇場で。

リリー・マルレーン 4Kデジタルリマスター版
 第二次大戦中、敵味方を超えて兵士の心をとらえた名曲“リリー・マルレーン”。その一曲によってスターとなった実在の女性歌手の半生を、絢爛の映像美で描いたメロドラマの傑作。ユダヤ人の恋人との仲を引き裂かれ、ナチスのマスコットと蔑まされながらも、ひたすら愛を貫いてステージに立ち続けるビリーを艶やかに演じるのは『マリア・ブラウンの結婚』(78)のハンナ・シグラ。ビリーと激しい恋に落ちる音楽家ロバートを演じるのはルキノ・ヴィスコンティ監督作『イノセント』(76)のイタリアの美男俳優、ジャンカルロ・ジャンニーニ。他にもオードリー・ヘップバーンの夫だったメル・ファーラー、ラス・フォン・トリアー作品の常連ウド・キアーなど豪華なキャストが、時代に翻弄されながらも決して信念を曲げない女の物語を彩る。(120分)

自由の暴力
 身寄りはアル中の姉しかいない大道芸人フランツは、宝くじに当たったことをきっかけに、ブルジョワのゲイのサークルに入り込み、ハンサムなオイゲンに恋をする。一夜で富と愛を手に入れたフランツは有頂天になってオイゲンに貢ぐが、工場経営者の御曹司オイゲンと粗野なフランツとでは趣味も会話も何もかも相容れない。それでもひたすら愛を信じるフランツだったが、やがてふたりの齟齬は決定的となり・・・・・・。ファスビンダーが初めて男性同性愛を正面から取り上げた作品。ひとりの資本家の男に夢中になったばかりに、利用されるだけし尽くされる主人公をファスビンダー自身が熱演。資本主義社会の冷酷さを暴きだすと同時に、愛の名のもとに展開される哀しく痛ましい暴力的な関係が、デジタルリマスターされた美しい映像で鮮烈に描かれる。(123分)

エフィ・ブリースト
 20歳も年上のインシュテッテン男爵に見初められて結婚した、自由奔放な貴族の娘エフィ。堅物で出世欲の強いインシュテッテンはエフィを躾けようとする上、彼女を残し留守にしてばかり。田舎町の生活に馴染むことができないエフィは、常識にとらわれない夫の友人クランパス少佐と浮気をしてしまう。数年後、妻と友人の裏切りを知ったインシュテッテンは、クランパスに決闘を申し込むのだが……。19世紀後半の家父長制度のなかで、社会や美徳について問い、悩み、そして自らの道にも違和感を抱き続けながら生きたひとりの女性の姿を、デジタルリマスターされた繊細で美しいモノクロ映像で描く。ファスビンダーにとっては後年の『ベルリン・アレクサンダー広場』(80)にならぶ重要な文学映画。ヒロインを演じるのは長年にわたるファスビンダーのミューズ、ハンナ・シグラ。 (140分)(公式サイトより)

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