• 2024年7月21日(日)公開

    暮らしの思想
     佐藤真 RETROSPECTIVE

    アート、パレスチナ、記憶、そして−
    突然この世を去った
    稀代のドキュメンタリー作家が見つめた彼方
    公式HP
    https://alfazbetmovie.com/satomakoto/
    上映時間

    7月21日(日)
    13:20 阿賀に生きる
    15:40 阿賀の記憶

    7月22日(月)
    13:20 エドワード・サイード OUT OF PLACE
    16:00 SELF AND OTHERS

    7月24日(水)
    13:20 まひるのほし
    15:15 花子

    7月25日(木)
    13:20 阿賀に生きる
    15:40 阿賀の記憶

    7月26日(金)
    13:20 まひるのほし
    15:15 花子

    7月27日(土)
    17:30 SELF AND OTHERS
    18:45 エドワード・サイード OUT OF PLACE

    7月28日(日)
    17:30 まひるのほし
    19:20 花子

    7月29日(月)
    17:30 阿賀の記憶
    18:45 阿賀に生きる

    7月31日(水)
    17:30 エドワード・サイード OUT OF PLACE
    20:10 阿賀の記憶

    8月1日(木)
    17:30 花子
    18:45 まひるのほし

    8月2日(金)
    17:30 阿賀に生きる
    19:45 阿賀の記憶

     

    当日券(1作品)
    一般 1800円 大学生 1400円 中高生以下 1000円 シニア(60歳以上) 1300円 障がい者 1100円 会員 1400円 学生・シニア会員 1100円

    ※当日2作品ご覧になる一般の方は、2作品目は200円割引ます。
17年前、49歳で突然この世を去った稀代のドキュメンタリー作家、佐藤真。
映画史に燦然と輝く傑作の数々がいま蘇る

暮らしの中にある もうひとつの世界の入り口
言葉にからめとられる前の 世界の感触

90年代〜00年代にかけて数々の傑作を⽣み出したドキュメンタリー映画作家、佐藤真。彼は社会運動と映画を=(イコール)にしてきた⽇本ドキュメンタリーの系譜とは異なる独⾃のスタイルを探求した。ありきたりの「⽇常」を撮り、その中に潜むもうひとつの世界への⼊り⼝を探し、言葉にからめとられる前の世界の感触を伝えた。2007年に突然この世を去ったが、その革新的な手法と映画哲学は高く評価されており現代映画作家を始め多くの人たちに今なお影響を与え続けている。

佐藤真
1957年⻘森県⽣まれ。東京⼤学⽂学部哲学科卒業。
⼤学在学中より⽔俣病被害者の⽀援活動に関わる。1981年『無辜なる海』(⾹取直孝監督)に助監督として参加。1989年から新潟県阿賀野川流域の⺠家に住み込みながら撮影を始め、1992年『阿賀に⽣きる』を完成。ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭銀賞など、国内外で⾼い評価を受ける。以降『まひるのほし』(98)、『SELF AND OTHERS』(00)、『花⼦』(01)、『阿賀の記憶』(04)『エドワード・サイード OUT OF PLACE』(05)など映画監督として数々の作品を発表しながらテレビ作品の編集・構成の他、映画論の執筆など多⽅⾯に活躍。京都造形芸術⼤学教授、映画美学校主任教師として後進の指導にも尽⼒した。2007年9⽉4⽇逝去。享年49。


表現の快楽、芸術表現の根底に迫る傑作
『まひるのほし』
本作に登場する7⼈のアーティストは知的障害者と呼ばれる⼈たちでもある。兵庫県⻄宮の武庫川すずかけ作業所、神奈川県平塚の⼯房絵(かい)、滋賀県信楽の信楽⻘年寮を舞台に、それぞれ独特のこだわりを⽣かして創作に取り組む彼らの活動を通し、芸術表現の根底に迫る。93分。

アートを⼊り⼝にしたこの映画の出⼝には家族の⽇常が広がっていた。
『花子』
京都府の南端、⼤⼭崎町に暮らす今村花⼦は、⼣⾷の残り物を素材にした「たべものアート」の作家である。このユニークなアートの発⾒者である⺟・知左は、6年に渡って花⼦の「作品」を写真に撮り続けてきた。一人のアーティスト今村花子と、彼女を取り巻く家族の物語。60分。

パレスチナの窮状を、真実を、
和解と共⽣の地平を、探る。
『エドワード・サイード OUT OF PLACE』
パレスチナの窮状を全世界に⽰し、生涯にわたりパレスチナ問題に向き合い続けたエドワード・サイード。彼の不在をみつめ、イスラエル・アラブ双⽅の知識⼈たちの証⾔を道標にサイードが求め続けた和解と共⽣の地平を探る映画の旅。137分。


【特別上映作品】

⼈間の命の讃歌をまるごとフィルムに焼き付けたドキュメンタリー映画の⾦字塔。
『阿賀に生きる』
新潟県を流れる阿賀野川。新潟⽔俣病の舞台ともなった川。川筋に住む⼈びとは愛情を込めて「阿賀」と呼ぶ。七⼈のスタッフがその川筋に住み込み、そこに住む⼈びとを三年間にわたって撮影した。 阿賀に暮らす⼈と⾵⼟をまるごとフィルムに収めた⻑編デビュー作。115分。

不在と⼈と⾵景。
過去と現在を結びつける映画の不思議さ。
『阿賀の記憶』
『阿賀に⽣きる』から10年。映画に登場した愛すべき⼈びとの多くはこの世を去ってしまった。今は荒れ果ててしまった⽥んぼや、主を失った囲炉裏などにキャメラを向け、⼈々が残した痕跡に記憶を重ねていく。過去と現在を繊細かつ⼤胆に⾒つめた詩的ドキュメンタリー。55分。

36歳で夭逝した写真家、牛腸茂雄。
遺された草稿や⼿紙と写真そして⾁声。
『SELF AND OTHERS』
「もしもし、きこえますか。もしもし、きこえますか……」写真家の評伝でもない作家論でもない、ドキュメンタリー映画の新たなイメージを提⽰する衝撃の映画。孤独な命が全世界へ向けて声を発しているような⽣々しさが胸を打つ。
※2024年レストア版を渋谷ユーロスペースほか全国公開予定
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