• 2025年7月26日公開

    EU FILM DAYS 2025 《18プログラム/入替》

    ヨーロッパの珠玉のアート・アニメーション集結。
    公式HP
    https://eufilmdays.jp/year2025/
    上映時間

    7月26日(土)〜8月8日(金)

    7/26(土)
     17:30 アクメッド王子の冒険 (ロッテ・ライニガー 1926年 66分)
     19:00 アイランド (アンカ・ダミアン 2021年 85分)
    7/27(日)
     17:30 イヌとイタリア人、お断り! (アラン・ウゲット 2022年 70分)
     19:00 短編プログラム5〈欲望と秘密〉7作 計72分
    7/28(月)
     17:30 短編プログラム2〈感情と絆〉7作 計67分
     19:00 農民 (DKウェルチマン、ヒュー・ウェルチマン 2023年 113分)
    7/30(水)
     17:30 短編プログラム1〈環境と共生〉7作 計73分
     19:00 名画泥棒 ルーベン・ブラント(ミロラド・クルスティッチ 2018年 93分)
    7/31(木)
     17:30 短編プログラム3〈日常とうつろい〉7作 計67分
     19:00 スルタナの夢 (イサベル・エルゲラ 2023年 86分)
    8/1(金)
     17:30 短編プログラム4〈記憶と歴史〉3作 計70分
     19:00 ニコ -サンタのそりを救え! (カリ・ユーソネン、ヨルゲン・レルダム 2024年 85分)
    8/2(土)
     19:40 フリー (ヨナス・ポーヘア・ラスムセン 2021年 88分)
    8/3(日)
     19:40 心の法 (ロゼ・スティエブラ 2024年 65分)
    8/4(月)
     19:40 キツネのフォスとうさぎのハース -森を救え (マッシャ・ハルバースタット 2024年 71分)
    8/6(水)
     19:40 ビッグ・マン (ラデク・ベラン 2024年 73分)
    8/7(木)
     19:40 イカロスとミノタウロス(カルロ・ヴォーゲレ 2022年 76分)
    8/8(金)
     19:40 ドンとDJの大冒険 -セントラルパークの仲間たち(ジェレミー・デグルソン 2023年 85分)

    ※7/29(火)・8/5(火)は定休日です。


    当日券(1プログラム)
    一般 1500円 大学生 1300円 中高生以下 1000円 シニア(60歳以上) 1300円 障がい者1100円 会員 1300円 学生・シニア会員 1100円

短編プログラム1 環境と共生(7作計73分)
 人気のない風景や時に神秘的な動物たち。私たち人間の周囲には、目を凝らせば不思議な物事が溢れている。人間のいなくなった世界をモノクロのイラストで象徴的に描いた『大地の香り』、イルカの幻想的な宇宙飛行を描いたCGアニメーション『ブルームーン』や、馬と少年の視点から人間と自然との共生について考察する『ガラーノ(野馬)』など、いずれも人間を取り巻く環境や生き物との繋がりを詩的に描いた作品群。

短編プログラム2 感情と絆(7作計67分)
 孤独、愛、希望――日々私たちの心に湧き上がる感情は果たしてどのように生まれ、どのように他者に伝わるのか? 断崖の家で氷を売り暮らす親子の絆を温かいタッチで描く『氷商人』、ある日交通事故を起こしてしまった女性の切迫した心理を描くスリラーアニメーション『グッド・インテンション』など、いずれの物語も登場人物の心情に深くフォーカスし、人と人とを繋ぐ心の絆について描くアニメーション7作品。

短編プログラム3 日常とうつろい(7作計67分)
 時代や季節の移ろい、何気ない日常の中、予期せずに起こる変化。人はそれらを受け入れ、そして時に抗いながら生きている。家族旅行中に起こるハプニングをチャーミングなアニメーションで描いた『ハロー・サマー』、ソ連崩壊後のリトアニアに生き日常的者の揺れ動く心情を詩的に描いた『ルーツ』など、日々変化する時代の価値観や環境、周囲との関係性の中、試行錯誤しながら生きるキャラクターの姿を描いた作品群を紹介。

短編プログラム4 記憶と歴史(3作計70分)
 植民地支配や社会的圧力、人間の積み重ねてきた歴史は、いかにして個人のアイデンティティを形作るのか―。コンゴの植民地時代を舞台にした異色の人形アニメーションで、各国の映画祭で絶賛を浴びた『この素晴らしきケーキ!』、1960年代に電気が普及したアイルランドの農村を舞台にした幻想的なアニメーション『ワイヤーメン』など、各国の歴史とそこに生きた人々を現代にリンクさせて描いた3作品を上映。

短編プログラム5 欲望と秘密(7作計72分)
 時に身近な人との間においても起こるすれ違いや感情の隔たり。隣にいるあなたの心の内では果たして、一体何が起こっているのだろう――。秘密を重ねる夫婦をシニカルかつユーモアたっぷりに描いた『オオカミ谷のトーマス』、秘めた恋心を胸にギリシャの港町を彷徨う猫を主人公にした『キャット・ポスタール』、修道女のコミュニティで起こる人間関係の機微を描く『修道女は見た!』など、心の内側に隠された欲望や秘密をテーマにした、アニメーション7作品。

アクメッド王子の冒険
ドイツの女性監督、ロッテ・ライニガーによる大作! 『千夜一夜物語』を基にした、現存する最古の長編影絵アニメーション
 イスラムの都では、王様カリフの誕生祝の宴が行われていた。そこへ性悪な魔法使いが空飛ぶ魔法の馬と引き換えに、娘のディナルザデー王女を要求する。兄のアクメッド王子は憤慨するものの、魔法使いによって馬に乗せられ天空の彼方に飛ばされてしまう。アクメッド王子が辿り着いた異国で待っていた大冒険とはーー? 制作に約3年の年月が注がれ、その後のセルアニメの歴史の礎を築いた先駆的作品。今回はドイツの著名な電子音楽ユニット「タイッヒマン兄弟」とツィターL.Hurtによるオリジナル・サウンドトラック付きで上映。(66分)

イカロスとミノタウロス
ギリシャ神話における悲劇の文脈を、現代の視点で詩的に語り直す
 若きイカロスは、有名な発明家である父ダイダロスの彫刻工房の若き弟子として暮らしていた。ある日、クノッソスの王宮に隠れて暮らす、雄牛の頭を持つミノタウロス、アステリオスと出会う。秘密の友情が二人の少年を結びつけるが、ミノス王はダイダロスが作った迷宮に“怪物”を幽閉してしまう。テセウス王子がアステリオスを倒すためにクレタ島に到着すると、イカロスは親友を救いだす最後のチャンスを得るが――?ピクサーでアニメーターとして数々の名作を生み出してきたカルロ・ヴォーゲルによる、監督デビュー作。(76分)

イヌとイタリア人、お断り!
イタリア人移民の家族の苦難の歴史を描いた、温もり溢れるストップモーション・アニメーション
 1900年代初頭、イタリア北部のウゲッテーラで貧しく暮らすルイジ・ウゲットの家族。より良い生活を求め、やがて一行はアルプスの山々を越えフランスに移住することを決意する。時はムッソリーニ政権下、向かったフランスでは半イタリア差別が蔓延しているなか、ルイジ・ウゲットの家族はそれでも逞しく生きて行こうとする。作者が自身の祖父母の実体験をもとに、パーソナルな視点でイタリア人移民の歴史を描いたストップモーション・アニメーション。(70分)

スルタナの夢
サンセバスチャン国際映画祭、アヌシー国際アニメーション映画祭などで受賞した、ヘナと水彩で描かれた、夢想的な色鮮やかなアニメーション作品
 スペイン人画家イネスは、インド旅行中にベーグム・ロケヤが書いた小説『スルタナの夢』を見つけ、そこに描かれるフェミニスト・ユートピア“レディ・ランド” とロケヤの生涯を発見していく。そこでは女性が国を治め、教育は全ての女性に開かれ、男性たちは家にこもり家事をするのだった。ベンガルにおけるフェミニズム作家の先駆けであるロケヤにオマージュを捧げたアニメーション。(86分)

アイランド
崩壊しつつある世界で孤独に生きる意味とは? 時事問題を不条理なユーモアで詩的に表現したアニメーションミュージカル
 黒人の医師であるロビンソンは、移民や NGO、警備員に占拠されるまで、自ら孤独を選んで生活していた。タブレットの拡張現実を使って日々 の出来事を記録する日々を送っていたが、アフリカからの難破船から唯一漂流者として生き残ったフライデーと出会う。古典小説「ロビンソン・クルーソー」を大胆に再解釈した本作は、人種差別や難民問題、生態系の崩壊などの時事問題を視覚的に表現しつつ、規律や偽善に縛られる現代の私たちの本質を問いかける。『マロナの幻想的な物語』のアンカ・ダミアン監督最新作。(85分)

ドンとDJの大冒険〜セントラルパークの仲間たち〜
どんなキャラクターでも、本当の自分を見つけて想像を超えていくことができるのだ!
 ニューヨークのセントラルパークにある古い劇場の照明が落ちると、人形たちは自らの意思で生き生きと動き出す。一度でいいから本物のヒーローを演じることを夢見ながら何年も道化役を演じているドンは、乙女役ばかり演じるディーに刺激を受け、ついに勇気を出して外の世界へと飛び出した! 道中でラップ・スターになりたいという捨てられた迷子のぬいぐるみ、DJドギー・ドッグに出会う。互いにいい相棒となった二人の前に、人形を盗んで売ることを企むどろぼうが現れるが――? 『トイ・ストーリー』の脚本家が手がける、友情と冒険の物語。(85分)

名画泥棒 ルーベン・ブラント
息を呑むようなスピード感で巧妙なオマージュに彩られていく! ハンガリーの長編サイコスリラーアニメーション
 ルーベン・ブラントは強迫性障害を患う犯罪者を専門とする精神科医。「問題の対象を所有して克服する」という型破りなアートセラピーを患者へ施している。一方で彼自身も、心理学者の権威だった父親の死後、名画の登場人物に襲い殺されそうになる悪夢に苦しんでいた。窃盗癖のあるアクロバティックな泥棒・ミミ率いる4人の患者が結託し、彼を悩ませる13枚の名画を世界の有名美術館から強奪し始める。彼らの正体を追う探偵マイク・コワルスキーが最終的に辿り着いた真相とは?アーティストから映画監督へ転身したミロラド・クルスティッチによる初長編作品。(93分)

農民
閉ざされた村で女性が男たちに翻弄される…絵画的手法で描く時代の明暗
 19 世紀後半のポーランドの農村は、噂話や絶え間ない争いの温床だった。土地や伝統への固執や根深い家父長制によって、少女ヤグナは自分よりずっと年上の裕福な地主との結婚を余儀なくされる。やがてコミュニティの有力者たちの相反する欲望の間で板挟みになり、村を追われることになるが――。ポーランドのノーベル賞作家ヴワディスワフ・レイモントによる代表作「農民」の映画化作品。『ゴッホ 最期の手紙』を手がけたドロタ・コビエラ監督による、色彩豊かなロトスコープと油絵の技法を駆使して、四季の移ろいとともに物語が展開していく。(113分)

キツネのフォスとうさぎのハース~森を救え~
森に迫り来る洪水の危機へ立ち向かう! 異才の監督によるハートフルでユーモラスな友情物語
 動物たちが暮らす森の空き地に、ある日ねずみを従えたビーバーが巨大なダムを建設する。川の流れをせき止め、辺りはあっという間に巨大な湖に。一方きつねのフォスとうさぎのハースは、仲間たちといつも通りパーティーを楽しんでいた。水の流れの異変にいち早く気づいたふくろうが翌日姿を消し、二人は真相を突き止めようとふくろうを探しに出かけるが、そこに待ち受けていたのは――。イギリス系ロックバンド、ザ ・プロディジーのミュージッククリップや異色のパペットアニメ『愛しのクノール』を手がけたマッシャ・ハルバースタットによる長編第2作。(71分)

ビッグ・マン
チェコの伝統的人形劇が描く、奇想天外な藍と絆の物語
 主人公のリトルマンは恋人のマヨレンカとともに屋台を経営し、友人たちとバンド演奏をするなど、森で楽しい生活を送っていた。ある日、森の大切な水道が破壊される。危険な“鹿鬼”たちが森で暴れているという。牧歌的な生活は徐々に乱れ始め、住民たちは次第に恐怖とパニックに陥っていく。“鹿鬼”の脅威を伝えるテレビを至るところに設置するロボットたちが現れ、報道番組で森の救世主として語るドクター・ゼテクに、リトルマンはのめり込んでゆく…。リトルマンは恐怖に打ち克ち、マヨレンカや友人たちを救い、平和な森を取り戻すことはできるのだろうか。(73分)

ニコ 〜サンタのそりを救え!〜
フィンランド発、空飛ぶトナカイ少年のシリーズ第3作目!父と子の成長物語
 父親のようにサンタの飛行隊に加わりたいと願う若きトナカイ、ニコ。一員として認められるにはテストに合格しなければならないが、そこへ優秀な少女ステラが現れ、ニコに厳しい勝負を挑む。二頭は勝ったり負けたりの互角の勝負を続けるも、ステラはニコからの信頼を裏切ってサンタの荷物を積んだそりを盗んで姿を消してしまった。実はステラは敵グループの一員で、その背後には知られざる父親たちの過去が隠れていた――。クリスマス中止の危機に瀕し、ニコは仲間たちとそりを探しにいく。(85分)

フリー
デンマークに生きるアフガニスタン難民の半生を描いた、心震えるアニメーション・ドキュメンタリー
 アフガニスタンで生まれ育ったアミンは、
幼い頃、父が当局に連行されたまま戻らず、
残った家族とともに命がけで祖国を脱出した。
やがて家族とも離れ離れになり、
数年後たった一人でデンマークへと亡命した彼は、
30代半ばで研究者として成功を収め、
恋人の男性と結婚を果たそうとしていた。
だが、彼には恋人にも話していない、
20年以上も抱え続けていた秘密があった。
あまりに壮絶で心を揺さぶられずにはいられない過酷な半生を、
親友である映画監督の前で、
彼は静かに語り始める……。 (88分)

心の法
心を持つことが禁じられた国で奮闘する、王女の夢の旅路
 辺境の国で穏やかに暮らす王の宮廷では、娘の結婚式の準備が進められていた。しかし宮廷の庭で特別な贈り物を持つ謎めいた男性との出会いをきっかけに、王女は家を飛び出して草木やヒキガエルたちとの会話に耽り、亡き母の記憶を取り戻すようになる。彼女の人生への疑問は、王や婚約者の王子、友人の猫、家庭教師を巻き込み、やがて国全体をも揺るがす変化をもたらし始めた―!ラトビアのアニメーションの巨匠ロゼ・スティエブラが、色鮮やかな風景を生み出す芸術家アレクセイ・ナウモフとのコラボレーションによって作り上げた64本目の最新作。(65分)

(解説はいずれも公式サイトより)

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