• 2024年12月21日(土)公開

    濱口竜介監督特集上映
     映画と、からだと、あと何か

    濱口竜介の映画論を集成した『他なる映画と』(全2冊、インスクリプト)の刊行を記念し、
    最新作『悪は存在しない』へと至るまでの濱口映画の軌跡を、特集上映でたどります。
    公式HP
    https://r-hamaguchi2024.com/
    上映時間

    12月21日(土)~12月27日(金)

    A 何食わぬ顔
    B PASSION
    C 永遠に君を愛す & 天国はまだ遠い & Walden
    D THE DEPTHS
    E 親密さ (前編・後編)
    F 不気味なものの肌に触れる & 天国はまだ遠い & Walden
    G ハッピーアワー 第1部/第2部/3部
    H 偶然と想像
    I 悪は存在しない

    12月21日(土)
    16:40 E
    12月22日(日)
    17:00 D / 19:20 F
    12月23日(月)
    16:40 B / 18:50 I
    12月25日(水)
    17:00 E
    12月26日(木)
    16:40 F / 18:30 D
    12月27日(金)
    17:00 I / 19:00 B

    ※12/24(火) は定休日です。

    A・C・G・H・I は12/28(火)〜1/13(金) にシネマスコーレにて上映!

    当日券(1プログラム)
    一般 1700円 大学生 1300円 中高生以下 1000円 シニア(60歳以上) 1200円 障がい者1000円 会員 1300円 学生・シニア会員 1000円
    ※『親密さ』2000円均一(招待券利用不可、各種割引なし)
カンヌ、ベルリン、ヴェネチアの三大映画祭を制覇、『ドライブ・マイ・カー』では米アカデミー賞にも輝き、いまや世界がもっとも注目する映画監督の一人となった濱口竜介。映画を見ながら、映画をつくり、ときどき映画について書いてきた、そう自ら語る濱口竜介の15年にわたるレクチャー・批評・エッセイが、このたび2冊にまとまりました。古今東西、数々の映画が論じられるその著書で、とりわけ照準が当てられているのは、カメラが写す被写体たちの「からだ」と、それをスクリーンで見る私たちの「からだ」、そしてそれらの相互作用によって「映画」が生まれる現場でした。映画に対するそうしたアプローチは、今回上映する作品群を撮り続けるなかで徐々に見出されていったものです。振り返れば、濱口映画に特有のセリフ・声・演技もまた、カメラの前に立った「からだ」たちが織りなす、微細な運動の記録としてとらえられるでしょう。フィクション/ドキュメンタリーを問わず、演者の演技経験の有無に関わらず、映画に映るからだたちの、あるかなきかの、存在の震えに触れること。
8ミリ青春群像劇『何食わぬ顔』から人が写らぬ唯一の掌篇『Walden』まで、20年以上におよぶフィルモグラフィの選りすぐりを一挙上映するこの機会に、ぜひあなたの「からだ」を劇場へとお運びいただければ幸いです。「あと何か」が何かは、そのスクリーンでお確かめください。

PASSION
 結婚間近の果歩と智也を祝う席上、智也の過去の浮気が発覚し…。男女5人が揺れ動く一夜を描いた群像劇。渋川清彦、河井青葉、占部房子と、『偶然と想像』や濱口作品の常連になる俳優たちが結集している。第56回サン・セバスチャン国際映画祭、第9回東京フィルメックスへ出品され映画作家・濱口竜介が世界に発見されるきっかけとなった初期代表作。(115分)

THE DEPTHS
 韓国人カメラマン・ペファンは日本滞在中に男娼のリュウをモデルとして見出すも、過酷な運命が二人を待つ。濱口作品初参加となった石田法嗣が、さまざまな境界を取り払っていくリュウを演じる。東京藝術大学と韓国国立映画アカデミーによる共同製作作品で、キャストだけでなくスタッフも日韓混成チームで行われた。(121分)

親密さ
 ENBUゼミナールの映像俳優コースの修了作品としてスタートした企画。「親密さ」という演劇を作り上げていく過程をフィクションとして演じる前半と、実際の上演を記録し映画として構成した後半の二部構成で描かれる傑作青春群像劇。現実と虚構が複雑に交錯し続け、虚実の彼岸にあるリアリティーの核心が胸を揺さぶる。(255分)

不気味なものの肌に触れる
 千尋は父を亡くして、腹違いの兄・斗吾が彼を引き取る。斗吾と彼の恋人・里美は千尋を暖かく迎えるが、千尋の孤独は消せない。千尋が夢中になるのは、同い年の直也とのダンスだ。しかし、無心に踊る彼らの街ではやがて不穏なできごとが起こりはじめる…。来るべき長編映画『FLOODS』のパイロット版でもある異色作(54分)

天国はまだ遠い
 AVのモザイク付けを生業とする雄三は、女子高生の三月(みつき)と奇妙な共同生活を送っている。ある日、 三月の妹から雄三に一本の電話が入る。見える/見えない/見せないこと、カメラを向ける/向けられるなど、過去作とも共通した主題が現れつつ、不思議な爽快感も残す。当初クラウドファンディングのリターンとして企画された短編作品。 (38分)

Walden
 木々が映る水面を、風が揺らし、アメンボが波紋を広げる。鳥や蟬たちの鳴き声が響くなか、ダグラス・サーク監督『天が許し給うすべて』(1955)より、ソロー作『ウォールデン』を読むジェーン・ワイマンの声が重ねられる。2022年ウィーン国際映画祭のトレイラーとして作られた、フィックス撮影によるワンショット映画。(2分)

悪は存在しない
 『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』など、海外の名だたる映画祭・映画賞を受賞し、トップランナーに躍り出た濱口竜介監督。本作も2023年のヴェネツィア国際映画祭で、国際映画批評家連盟賞、銀獅子賞(審査員大賞)を受賞。  高原の静かな街。日々慎ましく暮らす人々の生活に、突然グランピング場建設計画が持ち上がる。静かに進む物語に漂う不穏な気配を、美しい構図と流麗なキャメラワークが増幅させる。(106分)(公式サイトより)

※『何食わぬ顔 』『永遠に君を愛す』『ハッピーアワー 第1部/第2部/3部』『偶然と想像 』はシネマスコーレ上映作品。
 『天国はまだ遠い』『Walden』『悪は存在しない』は二館共通上映作品。
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